厚生労働省のエイズ動向委員会が22日、
昨年1年間の新規HIV感染者・エイズ患者の速報値を発表しました。
今回の速報値について、「経年傾向として、新規HIV感染が増加しているという
データはなく、新規の感染については横ばいとなっている可能性がある」
とコメントされています。
http://api-net.jfap.or.jp/status/2013/1302/20130222_coment.pdf
この数は検査や診療などで報告された人数なので、
もちろん実際に日本でHIVに感染している人がどうなっているか、
を示すものではありません。
今までは、検査や相談件数も減少傾向にあることから、HIVの新規感染は
増えているという見方をしていました。
しかし、ここ数年のデータを見て実際に日本の感染者数も横ばいになっている可能性がある
という初めての見方を打ち出しました。
これは今までの政策が実を結んだ成果とも言えます。
では、本当にHIVの感染拡大は止まったのか、と考えると、
必ずしもそうは言えないのではないか、と思います。
データは全国のものであるため、各地域の動向も同じであるかどうかはわかりません。
また、世間のエイズへの関心が低下しているのも確かであり、もう何の対策も
しなくてよいというわけではありません。
エイズは決して終わりを迎えたわけではありません。
これからどう推移していくのかを注目して見ていかなければならないと思います。
大阪の2012年のデータも発表されたらまたお知らせしたいと思います。