検査に関するQ&A

一度検査を受けてみたいんだけど・・・

Q1 住んでいる地域の保健所でないと検査できませんか?

検査をおこなっている保健所などであれば、どこでも受けられます。

HIV抗体検査は原則として匿名なので住所も必要ありません。そのため住所や通学先・勤務先が大阪であってもなくても、都合のいいところで検査を受けることが可能です。ただし、通常検査では約1週間後、即日検査などで確認検査が必要になった場合は再度、同じ検査会場に出向く必要がありますので、移動できる範囲内が良いと思われます。

 

全国のHIV抗体検査の会場については、下記のサイトで検索できます。

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Q2 3ヶ月過ぎてからでないと検査しちゃいけない?

約3ヶ月過ぎてからの検査をおすすめします。

HIVに感染すると体内にHIVに対する抗体が作られます。そのため、検査では血液の中にHIVに対する抗体があるかどうかを調べます。

抗体が検査に反応する程度に増えるまで、ある程度の期間が必要であり、人によって個人差(1~3ヶ月)があります。

心配なことがあった日より3ヶ月*(90日や12週間としている検査機関もある)経過してから検査を受けて「陰性」という結果であれば確実に感染していなかったと言えます。心配であれば早めに受けることも可能ですが、最終的に3ヶ月* 経ってから検査を受けることをおすすめします。

 

通常検査をおこなっている大阪府内の一部検査会場では、2ヶ月経過していればHIV-1のみ確定できる「抗原・抗体同時検査法」という、抗体とともにHIV-1抗原(ウイルス)を同時に調べる方法を用いている場合があります。詳しくは各検査会場にお問い合わせください。

 

 

もし、最近の出来事が非常に心配という方はPCR検査というものがあります。

大阪医療センターでは、感染の可能性があった日からおよそ2週間~2ヵ月までの方を対象に、通常のHIV検査(抗体または抗原)に加え、HIV遺伝子の検出が可能なPCR検査(NAT検査)を有料・事前予約制で行っています。HIVに感染している場合には、いち早い診断ができる検査法です。詳しくは厚労科研「HIV感染症及びその合併症の課題を克服する研究班」ホームページ内「感染初期の検査ー急性感染検査外来ーについて」のページをご覧ください。ケータイやスマートフォンからご予約できます。

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Q3 通常検査と即日検査って何が違う?

HIVに感染すると体内にHIVに対する抗体が作られます。そのため、検査では血液の中にHIVに対する抗体があるかどうかを調べます。一般的な検査法として、通常検査と即日検査が代表的です。

通常検査と即日検査のパターン表

通常検査とは…

それぞれの検査会場で採血した血液を検査研究機関に輸送して検査をしたのち、検査結果を各検査会場に返却していくものです。

検査研究機関では最初にHIV抗体スクリーニング検査法(EIA法・PA法など)で検査を行い、陽性反応を示したものについてはHIV確認検査法(ウエスタンブロット法など)で確認検査をします。

なぜ確認検査をするのかと言うと、1000人に2~3人位の人についてはHIV抗体スクリーニング検査でHIVに感染していないのにもかかわらず、体質などによって陽性反応が出ることがあり、本当の陽性を見極めるためにも追加の確認検査が必要な場合があるのです。

これらの確認検査により、陰性もしくは陽性が確定し、採血日の1週間後(場合により2週間)に結果が告知されます。

即日検査とは…

検査会場にて、HIV抗体スクリーニング検査法(IC法など)を用いて検査を行い、検査の当日にスクリーニング検査の結果を伝える検査法です。

即日検査は、通常検査の抗体検査法とほぼ同じ性能ですが、あくまでスクリーニング検査法の一つです。
従って、即日検査で陰性の場合には、結果は陰性としてその日に確定し、告知されます。しかし、陽性反応が出る場合には、異なる方法を用いた確認検査が必要となり、通常検査と同様に検査研究機関に輸送しています。

即日検査ではHIVに感染していないのにもかかわらず、体質などによりスクリーニング検査で陽性反応を示す場合が、ほぼ100人に一人の割合でいることが分かっています。このため、本当の陽性かどうかを追加の確認検査で調べる必要があります。

即日検査で陽性反応となった場合は、この段階では結果がまだはっきりと分からないため、“要確認検査” 、“迅速検査陽性”、あるいは“判定保留”等の表現で結果が説明されます。そして、その後の確認検査により、陰性もしくは陽性が確定し、採血日の1週間後(場合により2週間)に結果が告知されます。

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Q4 検査結果は電話でたずねてもいい?

HIV検査の結果告知は検査を受けたご本人にたいして直接対面しておこないます。検査が匿名であること、また個人情報保護のためにも電話やメールでは結果通知はしていません。

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Q5 かぜ薬を飲んで検査に行っても大丈夫?

「薬を飲んでいる」「ピルを常用している」「生理中」といった場合でも検査や結果には影響しません。もし体調がすぐれない場合は検査に行くのを延期しましょう。

また、健康診断のように「空腹にしておく」「飲酒を控える」という必要はありません。逆に食事や水分をしっかりと摂ってください。採血量も少ないので、その日の入浴も可能ですし、運動制限もありません。

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Q6 パートナーには検査結果を伝えないとダメですか?

特別な事情により、陰性結果の証明が必要である場合は、匿名ではない証明書や診断書(有料)を発行してもらうことで確実な証明となります。
しかし、検査結果はあくまで個人情報です。そのため検査結果を誰かに見せたり、伝える義務はありません。

また、学校や職場ではもちろん、パートナーであっても相手に検査を強要したり、強制することがあってはいけません。

検査結果が「陽性(感染していること)」だった場合、告白した相手がプライバシーを漏らしてしまうことも避けられません。その場合、本人だけでなく家族にも不利益をもたらすことが考えられます。

相手に検査結果の用紙を要求されることは、たとえ陰性結果であってもお互いが信頼し合ってなければ、とても不愉快な気持ちになります。きちんと話し合う機会を持ち、お互いが自主的に検査を受けるようにしましょう。※結果用紙を発行していない検査会場もあります。

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Q7 陽性とわかったら

早期に治療を始め、薬を飲み続けることでAIDSを発症しないようにコントロールすることができる…という時代になったとはいえ、検査結果が「陽性」であることが判った直後は「この先どうしよう…」など、気持ちが動揺したり、ただ呆然とすることだってあるかもしれません。

パートナーがいる人だったら、「陽性」だったことをどう告白するか悩んだり、告白した後にどうなるのか不安になったりすることもあります。

支えてくれる友人や家族がいれば助けになるかもしれません。また、専門の相談員による電話や対面での相談が助けになるかもしれません。

パートナーと性的関係にあり、これまでもコンドームを使っていなかったり、これからも予防できそうに無いのであれば、陽性結果を内緒にすることは困難かと思います。機会を見て主治医やHIVカウンセラーに同席してもらうなどして、説明してもらうのが良いでしょう。

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